資源プラ協会なごやラボの本堀です。少しずつですが、春の兆しを感じる様になりましたね。
さて、当協会では月1度開かれる理事会においてプラスチックを取り巻く様々な課題を取り上げ、プラスチックリサイクルの可能性について検討を行っています。
前回の理事会では、なごやラボとして「電子商取引の現状」をテーマとして理事の皆様に報告させて頂き、プラスチックリサイクルへの影響について議論を交わしました。
今や、「ナニか欲しいな」と思ったら、ネット上で商品を探し、見つけたら「購入」のアイコンをポチっとクリックするだけで商品が届いてしまいます。
良し悪しはさて置いても、実に便利な時代になったものです。
この様な電子商取引は拡大し続けており、経済産業省の発表では、2023年の市場規模が14兆6760億円に達し、商取引における電子商取引の割合(EC化率)は9.38%に達しているそうです。

取引に供される商品も多様で、様々な分野に広がっています。
電子商取引に供される商品の内訳を見てみますと、食品や医薬品、化粧品、書籍、衣料品、生活雑貨など実に多様です。

つまり、我々の生活にまつわる様々な商品が電子商取引を経由して、凄まじい勢いで流通しているのです。
この「流通」には、当然の事ながら商品を包む「包装」が伴います。
商品を消費者の元へ安全に完品の状態で送り届けるため、包装は非常に重要な役割をになっています。
しかし、商品が無事消費者の元へ到着した後、包装は基本的に「廃棄物」と化します。
また物流の現場では積み替えなども行われるため、この際にも包装に由来する廃棄物が排出されます。
つまり、購入手続きが簡便になったとしても、実際の商品物流が機能し続ける限り、役割を終えた包装資材が廃棄物として発生し続ける事になります。
電子商取引の拡大は、商品取引を活発にするのですが、他方、包装資材に由来する廃棄物の増大をももたらします。
包装資材に由来する廃棄物は嵩張るものが多く、物流基地など物流の現場では、飛散の防止や火災の防止などの「適切な管理」が必要です。
理事会では、増加し続ける包装に由来する廃棄物に関して、「ハンドリング性の向上に特化した処理のカタチを考える必要がある!」との意見を集約し、資源プラ化を指向した新たな処理システムの検討を進めています。
「社会の情勢を鑑み、必要とされる廃棄物管理のカタチを提案し、リサイクルに供するために必要な技術や装置を開発し、再生資源としての利用先(出口)を見出す」という一連の流れを検討するのも資源プラ協会が持つ一つの役割なのです。
理事会での議論の詳細は、後日、会員の皆様に会員ページやセミナー等を通じてご報告させて頂きます。
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